2016

茨城県ひたちなか市、那珂湊地区にてフィールドワークを行い、300 年 続く伝統的な神事「天満宮御祭禮」別名八朔祭りの関係者を取材。夏の 2 ヶ月間、現地の廃材で作る「Plastic Practice」を滞在制作。 PlasticPractice は、八朔祭りの風流物である屋台をモチーフに、見よう 見まねで作ったもの。作品の中に自分自身が座り、かき氷を配るイベン トを展示最終日に行った。

2017

那珂湊に住居ごと移す。前年の屋台を解体。新たに、実際に動く「子ども屋台」を制作。現地に関わる大学、また現地の高校、中学校、小学校にて、 屋台の装飾品として、要らないおもちゃを組み合わせてオブジェを作る、 ワークショップを全 6 回行う。 八朔祭り当日に出来上がったオブジェの飾り付けを子どもらと行う。 地元の祭りに子ども屋台を出展。

「みなとメディアミュージアム」にてワークショップの映像や写真をアー カイブし、子ども屋台を展示する。

2018

那珂湊に移住し2年目。隔年開催である八朔祭りがやらない年に「みなとフェスタ」が行われる。当実行委員会に所属し、子ども屋台を、町内の本物の屋台と一緒に町を走らせることを実行。伝統的に町に根付く屋台に、得体の知れない「子ども屋台」を、現地の子どもらと一緒に曳く。 みなとフェスタ開催までに、保育園の夏祭りに出展、屋台の中で演奏する「おっしゃいばやし体験会」や、おっしゃいばやしの替え歌制作、地 域協賛先の名入れちょうちん制作のワークショップを子どもと行う。 ワークショップに参加した子どもが、みなとフェスタ当日にも子ども屋台を一緒に曳いたり演奏したりして、一緒に成長体験をしていく。


制作者プロフィール

臼田那智(nachi usuda) 美術家

1991年生まれ。東京都出身。茨城県ひたちなか市那珂湊地区拠点。2014年 武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒業。

那珂湊の八朔祭りと関連した、子ども屋台を動かす「プラスチック プラクティス プロジェクト」や、アーティスト・イン・レジデンス「大京都in 舞鶴」で行った「舞鶴の赤い家」といったアートプロジェクトを継続中。2018年3月には茨城県立常陸太田特別支援学校とのコラボ企画展「えをかきたい」を国の登録文化財 常陸太田市郷土資料館梅津会館にて行った。

作品を作ることで、人と繋がりそこで生まれた変化を引き出していく。

また、刺激の強い色や雑多なモチーフを重ね合わせることで、変化し続ける「生きる」ことの生々しさを、美しさとして昇華させていく。

http://nachiusuda.jp/